4月のネルの小屋


   右の本が、わたしの名前のもと
   になった「こねこのねる」です。


 困ったことがおこりました。 わたしが拒食症になってしまったのです。
三月の中旬でした。 涙がたくさん出るのでママに病院へ連れて行かれて、すっごく痛い注射をされました。(凶暴な医者の話では花粉症かも知れないとのことです。)ママを信頼していたわたしには、家族が信じられなくなりました。
 旅行に連れて行かれるとき檻にいれるのも、お風呂に入れるのもパパの仕事です。 わたしのいやなことをするのは大抵パパなので、まさか頼りのママに病院に連れて行かれて注射まで打たれるとは思いませんでした。 病院の薬のおかげで涙が出るのは止まりましたが、死ぬほど痛い注射ですっかり人間不信に陥ったわたしには、一番の楽しみだったご飯がおいしく感じられなくなってしました。 鰹節もちっともおいしく感じられません。
 すっかりやせて、それでも食欲がないわたしの口にママがときどき缶詰を押し込みます。 パパは朝と晩にスポイトで牛乳を流し込みます。 仕方がないので口に入れられたものだけは食べています。
 こんなわけで、おはなしを書く元気がありません。 今月のお話しの予定だった「わたしの決めたえらい順がどうしてママ、パパ、ネル、タカシなのかについて」は来月お話しします。(もし早く元気になったら今月の増刊号を出すかも知れません。 その時はよろしく!)
つづく




椅子の上で楽しい夢をみていたら突然
ママがカメラを持ってやってきました。



おもしろくないので、じゃまされない場所に移動することにしました。
  (これは病院に行った頃、痩せる前の写真です。)



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