1 2 月 の ネ ル 物 語

 
 早くも今年最後の月、12月になってしまいました。 あまりに多くのことがあった1997年も今月を残すのみです。 そして、20世紀もあと2年と少しです。
 一回り前の丑年から始めたパパの木版画年賀状に、今回は虎のモデルとして登場するはずだったネルさんだったのですが・・・。
 パパはまだ図案を決めかねて悩んでいる様子です。 余談ですが、12年前の年賀状の版画は張り子の虎でした。 今度はもっと元気なのがいいと思います。

(ネルのクリスマス)

 去年のクリスマス、家族そろって写真をとりました。
 わたしはあまりクリスマスを好きではありません。 毎年みんなで写真をとるために捕まってしまうのです。 じっとしていろだとか、膝の上に載れだとか言われて面倒でしかたありません。 リボンをするとかわいいなどと言ってリボンを首に結ばれたり、ひどいときは万歳をさせられたりします。 わたしは自由を束縛されたり、無理な姿勢をさせられるのはだいきらいなのです。
 そのうえ、さんざん時間をかけて料理をつくるのに、わたしの好きなお魚が食卓にのったことはありません。 わが家のクリスマスはどういう訳かロートチキンに決まっています。 なにか良いことがあるとすると、クリスマスケーキのクリームをもらえることぐらいでしょうか。 
   わが家でわたしの次に古いコーヒーの木やベンジャミンの木も、クリスマスツリーにされるので迷惑に思っているにちがいありません。 特に身長2m近いコーヒの木にとっては、寒い季節で弱っているのに靴下までぶらさげれれてお気の毒です。 コーヒーの木は、わが家にきたとき20cmくらいでした。 大切に育てられたなら、毎年20粒ほどしか実らないコーヒーの赤い実がもっとたくさんできるとおもいます。
 わたしは、わが家のクリスマスは周囲に迷惑をかけないように敬虔にやってもらいものだと思っています。


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