「玉のかんざし」という中国の奥地原産の高山植物です。 とても良い香りのするこの花は、信州に咲いていました。
中国と言えば水害を対岸の火事などと思っていたら、日本でも大雨がふりました。 先月29日には東京湾の地下で地震があるやら、「防災の日」で始まった今月ですが、災害は忘れたころにやってくるそうなので気をつけたいものです。
今月もネルの遺稿を掲載します。 読んでやってください。
(お風呂)
お風呂に入れられるのは大嫌いです。 でも、お風呂場が嫌いという訳ではありません。 温かいお湯を飲むのは好きですから、家族が入っているお風呂場へ行って蓋の上に座り、お湯を飲ませて貰うのはとても好きなのです。 私たちネコは、ご先祖がリビア砂漠の生まれなので乾燥した暖かいところが好きです。 それに、いつも体をなめてきれいにしていますから、人間とちがってお風呂に入る必要はありません。 これは習慣、文化の違いといったものなのです。 私は、古代エジプトではネコを風呂に入れるような野蛮なことはしなかったに違いないと考えています。
なのに我が家では、私をお風呂に入れるのです。 2〜3カ月して私が忘れたころになると、パパがお風呂に入っている時を見計いママが私を抱きあげて匂いを嗅ぐのです。 そして「ネコ臭い」などと失礼なことを言ったかと思うと、「ネルさんが臭いから洗って」と言って風呂場に放り込むのです。 私がびっくりして動けずにいるうちに風呂場の扉は閉まってしまいます。 ふと我に返って外に向かって鳴いてみても扉はびくとしません。 間もなくパパがシャワーでお湯を浴びせ、シャンプーをふりかけます。 私が泣き叫んでも誰も助けてくれません。 体が濡れて気持ちが悪い上に、シャンプーの臭い匂いで更に気分が悪くなってしまいます。 最悪なのは、お仕舞いに顔にまでお湯をかけて洗われてしまうことです。 すすぎが終わると扉が開いて解放されるのですが、外ではタオルを持ったママが待ちかまえています。 私をタオルで包んで拭こうというのです。 これもよけいなお世話というものです。 ネコは体をふるわせたり舐めたりしてよけいな水をおとすのです。 以前、びしょ濡れにされて変わり果てた姿の私が風邪を引いてはいけないなどと言って、ご丁寧にドライヤーをかけられたのには飛び上がってしまいました。 何しろ掃除機とドライヤーの音が何よりも嫌いなのですから、踏んだり蹴ったりとはこのことです。
ネルの家族がおすすめする本
「ネコがおなかを見せるとき」(野矢雅彦 著)は、埼玉県在住の獣医さんが書いて6月に出版された新しい本です。
まだネコと暮らしたことのない方はもちろん、すでにネコと家族の方も何となく疑問に思っていることが良く分かる本です。 ちなみに我が家では、ネルに秘密の会話をひそひそ声で話しても、なぜか筒抜けになっていた理由が判明しましたし、匂いに敏感と思われるネコのくせに、鰹節の匂いでなくパックを開ける音を聞きつけて跳んでくる訳も納得できました。
次の頁
ネルの小屋ばっくなんばー
今月のネル物語
ひょうしのページ