1 1 月 の ネ ル 物 語

 早いもので今年もあと二月を残すのみとなりました。 3日の文化の日、蕨では宿場祭りが行われました。(トピックスをご覧ください)
 急に朝晩が冷え込むこの頃、木枯しにあわせたように山茶花が咲き始めています。


今月もネルの遺稿を掲載します。 読んでやってください。



(テレビゲーム)
タカシはテレビゲームが大好きです。
彼がゲームをするのは居間のテレビの前にきまっています。 ここはホットカーペットが敷いてあって、わたしのお気に入りの場所でもあるのです。
  ある日、タカシがファイナルファンタジーとかというゲームで遊んでいるので、けん制のため近くに寝ころんだところ、突然テレビゲームの画面が消えました。
 「ゲームが終わったのかな?」と思ってタカシの顔をみると、呆然とテレビの画面を見つめています。 彼は、「セーブ中にゲーム機の電源が切れた。」「ネルがコンセント抜いた。」と言うのです。 「ネルにセーブ中の記録を消された!」と言うのです。
何時間もかけて難しいところをクリアーした記録だったそうで、「あと十秒で保存できるところだったのに。」と残念がっています。
でも、わたしはなにも悪いことをしていません!!!!!
ただ、自分の場所へ行って横になっただけです。
わたしは、「ネルのせいだ。」などと言うのはとんでもない言いがかりだと思いました。 街を歩いていてヤクザに因縁をつけられたようなものです。
わたしみたいな、かわいいネコが少し踏んだぐらいで抜ける、ボロのコンセントを使う方が悪いのです。 そんなに大事な記録なら、しょっちゅうセーブすればよいのです。
そもそも、わたしの好きな場所でゲームなんかするのがいけません。 わたしには、何も悪いことがありませんから、文句を言われる筋合いはないと思います。
 わたしは、悪くないので逃げたり、隠れたり、叱られたり、謝ったり、気の毒に思ったりする必要は一切ないのです。
 どういう訳かタカシはこの事件以来、大好きだったファイナルファンタジーで遊ぶのをやめてしまいました。


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ネルの小屋ばっくなんばー
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