毎日暑い日が続きますが、みなさんお元気ですか?
蕨で機祭りのおこなわれる8月になりました。 今年の機祭りは今月5日から8日までです。
どうぞ蕨へ見に来てください。
今月もネルの遺稿を掲載します。 読んでやってください。
(ねこのアイデンティティー)
人間は「猫は家につく」とか、「犬は人につく」などと失礼なことをいいます。
では、人間は何につくのですか?と聞いてみたいです。
人間は、故郷を大切にして「誰か故郷を思わざる」なんて言ってみたり、今住んでいるところが気に入ると「住めば都」って言ったかと思うと、家族や友人を思って「命こそ宝」なんて言ったりします。 わたしは、人間はとても身勝手だと思います。
ねこだって人間とおなじで、自分のすむ家を大切に思い、家族を大切に思っているのです。
知らないところへ無理矢理つれていかれたら、しばらくなじめないのは人間も同じだろうと思うのです。
突然遠くへ行かされたら「一体自分はどうなってしまうのだろう」と思って家に帰りたくなるのは当たり前のことです。 はじめにちゃんと事情を説明してくれれば良いのですが、たいていは何の説明もありません。
わたしが家につくなんて言うんだったら、家族が置いてきぼりにして旅行に行っているあいだ、何時間も何時間も朝から夜まで冷たい玄関のタイルの上に座ったみんなの帰りをまつのはなぜですか?
ママが買い物に行っているときだって、ママの足音が聞こえて扉が開くまで玄関でじっと待っています。
タカシがママにひどく叱られたときに、わたしが間に入って守ろうするのはなぜでしょうか?
犬なんかだって、何百キロも離れたところから何週間も何カ月もかけて自分の家に戻ります。
人間は自分たちだけが高等だなんて考えを捨てて、すなおにみんな同じ生き物なんだと知るべきです。
動物の形をしたロボットをつくったって、神様の作った生き物にかなうはずなんかないと思います。
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ネルの小屋ばっくなんばー
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