9 月 の ネ ル 物 語


 早いもので今年の夏も終わってしまいました。
夜ゼミの鳴く日が多い暑い夏でしたが、蕨でも南西日本に住むクマゼミの声を聞き、気候の変化を実感しています。
今月の花「鶏頭」は蕨駅西口駐車場に咲いています。

 今月もネルの遺稿を掲載します。 読んでやってください。


(お気楽人生?)
 ママは、私が夕涼みをしているのを見ると、決まって「ネルは何もしないで寝てばかりいて、お気楽人生ね。」と言います。
 特に忙しいときは「ネルは何の手伝いもしないで、本当にお気楽人生ね!」といまいましそうに、厳しい口調で言います。
わたしは何も仕事をさぼって夕涼みをしている訳ではありませんから「お気楽」などと言われる筋合いはありません。
 手伝って欲しければ、わたしの出来るような仕事をつくってお願いすれば良いのです。
勝手に自分だけで家事をしておいて文句を言うものではありません。
そもそも、わたしは猫なのですから正しくは「人生」でなく「猫生」と言うべきです。


 わたしだって、何も考えずにノー天気で気楽に生きているわけではありません。
 今日はドライフードでなくて缶詰がもらえるかな?とか、退屈でしかたなくて誰か遊んでくれないかな?とか、冷たい水を水道から直接飲みたいなとか、いろいろと考えることがあるのです。
 時には、タカシが学校から帰って来るのが遅いと心配して待ったりもします。
 ベランダに鳥が来たときは、捕まえようとして緊張したりもします。
 本当は暗いところで眠りたいのに、押入やクロゼットが閉まっていてガマンしていることもあります。
 家族が旅行する時に留守番をさせられて、不安な夜を過ごすこともあります。
何といっても、わたしが無理をいって家に置いてもらっている訳でなく家族がわたしを家に置いているのですから、どの様にすごそうと文句を言われる筋合いは無いと思います。
 今晩は鰹節を食べれるといいな・・・・・



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