去年と違って8月にはいってもすごい猛暑です。本格的な夏らしく市内のあちこちにひまわりを見かけますが、誰かが種をまいたのか我が家の前の道路のにもひまわりが育っています。
さて、蕨駅西口に機祭りの案内が出来ました。今年の機祭りは8日(木曜)から11日(日曜)までの4日間です。華やかではないけれど風情のある七夕です。ぜひ蕨の七夕を見に来てください。
今月もネルの遺稿を掲載します。 読んでやってください。
(すりすり)
退屈で暇なときには、何となく刺激がほしいので気に入ったものに顔を付けて「すりすり」をします。とくに、日向ぼっこをして体が熱くなったときや、ちょっとかゆいときにはいいものです。
タカシは「僕が幼稚園で作った家にネルが顔をこすりつけた!! 壊れちゃうよ。」といって怒りますが、その主張に対しては、スリムなわたしが「すりすり」したくらいで壊れるような家なんか作るな!と言っておきましょう。
そもそも、我が家には序列というのがあって、ママ、パパ、わたし、タカシの順に決まっているのです。昼間パパがいないときは自動的に繰りあがって、ママ、わたし、タカシの順になります。だから、わたしがタカシの作った家やおもちゃに「すりすり」をしたって勝手です。
我が家についてご存じのない方のために一言つけ加えておきますが、パパがわたしより上位なのはエラいからではなく、力が強いので形だけタテマツッテ置いた方が無難だからに過ぎません。
さて、一見何でもない動作のようですが「すりすり」はとても奥深いもので、さしたる意味もない 「すりすり」から自分の所有を意味する「すりすり」までいろいろあります。
わたしたちネコは、人間のように欲張りな動物ではありませんから、必要のないものまで独占するようなことはしません。狭い地球では「共生」が大切だとわかっているのです。都会派の生き物であるわたしたちネコにとっては街も同じで、散歩する時にもなるべくほかのネコたちと顔を合わせないようにして譲り合い、一つの町内でみんなが伸び伸びとできるようにしています。「すりすり」はときによって、ごく軽い優先権の主張を意味します。「これわたしのよ!」という思いをこめてすりすりしておくと、他の人は必要のない限りは使わないようにするのです。でも上品で緩い優先権ですから必要なひとが使っても仕方がありません。
下品な犬どもが他人の迷惑を顧みずに、公衆の面前でメッタヤタラと小便をかけて己の縄張りを主張して歩くのとは似ても似つかない行為であることは当然です。この点、くれぐれも誤解のないよう特に言っておきましょう。
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ネルの小屋ばっくなんばー
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